研修内容
特定の人だけが「できる」からの卒業…誰もが「できる」再現性のある関わり技術
「経験豊富なスタッフだけがうまくできる…」そんな認知症ケアの現場を目にしたことはございませんか?
本研修では、スタッフが再現性を持って実践できる関わり方をさまざまな角度から学び、チーム全体で質の高い認知症ケアを実現する力を育てます。日々のケアで誰もが同じ方向を向き、互いの知恵を活かせるチーム作りの具体策や利用者の生活機能や自立を引き出す実践的な方法、日常の関わりを通してご利用者の意欲を引き出し生活の質を高める具体的な実践を学びます。
さらに情報交換会では「困り事対応のリアル」をテーマに現場で直面する課題や悩みを共有し、解決のヒントや応用法を講師・参加者でシェアしていきます。経験や立場に関わらず、誰もが「できる」関わり方を手に入れることで、ご利用者の尊厳を守り、自立した日常生活を支えることができるのではないでしょうか。明日からの介護現場で違いを生む「実践力」をこの研修でぜひ手に入れてください。
タイムスケジュール
※予定している内容は変更になる場合がございます
講座【1】[福岡]3月8日(日)10:00~11:45/[大阪]3月15日(日)10:00~11:45/[東京]3月22日(日)10:00~11:45
介護現場の実践からわかる!和が家流認知症ケア術
チームアプローチで高める認知症ケアの「質」
スタッフの関わり方が間違っていませんか!?気づきからBPSDの改善へ
講師:直井 誠 氏(和が家グループ 代表)
認知症ケアで最も難しいのは、チーム全体で適切な関わりを揃えることです。本セミナーでは、和が家グループが長年の実践で築いた「誰でも再現できる質の高い関わり方」を、具体例とともに学びます。個人の能力に頼らず、チーム全員で安心・信頼の関係をつくる方法を体感できます。デイサービスの利用拒否やBPSDへの対応など、現場で直面する課題にも焦点を当て、3か月の濃密な関わりから得られる安心感や信頼関係の築き方を紹介。経験豊富なスタッフはもちろん、新人や自信のない方にも、チームで活かせる実践的なヒントが満載です。
【内容】
・和が家グループの認知症ケア環境
→安心・安全だけでなく、感情交流・共生・循環を重視した独自の環境を紹介
・「認知症の人」ではなく「一人の人」として関わるケア
→人生背景や価値観、日常のクセに寄り添い、生活を共に作る仲間として関わる
・個人の強みを活かすチームケア
→ストロングポイントに着目し、チームで楽しむ認知症ケアの実践例(お人形、赤ちゃん、ペット、趣味、仕事など)
・BPSDの理解とチーム文化
→「本人の状態 × 環境 × 関わり方 × チームの空気」から行動の背景を読み解き、チームで共通理解をつくる
・積極的な関わりと笑顔の力
→3か月の濃密な関わりで安心の土台をつくり、情報は関わった人だけが把握できる現場原則を体感
・気づきによるケア変化
→「止める・抑える」から「理解する・委ねる」へのシフトで、BPSD対応を変化させる
・現場での具体的な工夫
→デイサービスの利用拒否や不安への対応、送迎時の声かけ、役割付与など、明日から実践できる工夫
・チームでの認知症ケア観共有
→未経験者への先入観を避け、目の前の人と関わる体験と先輩の実践から学ぶことで、チーム全体で共通のケア観を形成
・視点の再構築
→認知症の人を“理解できない存在”にしない。困っているのは本人なのか、私たちなのかを整理し、ケア視点を再構築
・すぐに試せる一歩
→声かけや環境設定など、講座で学んだことを現場に落とし込む具体的なアクション
・自然観に基づくケアの原則
→すべての基本は自然の法則に従うこと。自然の法則を意識すれば、認知症ケアはよりうまくいく
講座【2】[福岡]3月8日(日)12:45~13:25/[大阪]3月15日(日)12:45~13:25/[東京]3月22日(日)12:45~13:25
入院・入所・生活不活発による
認知機能の低下を防ぐ認知リハビリ・認知訓練
講師:妹尾 弘幸氏(総合介護施設ありがとう 総施設長/理学療法士)
高齢者の入院・入所・生活不活発は、身体機能だけでなく認知機能にも大きな影響を及ぼします。環境変化や活動量の低下によって、認知機能の低下やBPSDの誘発にもつながりかねません。本研修では、こうした認知機能低下を予防・改善するための「認知リハビリ」「認知訓練」を現場で再現可能な形で体系的に学びます。認知遂行機能を維持・改善するトレーニングや注意機能へのアプローチ・環境設定など専門職が明日から使える方法を分かりやすく紹介します。
【内容】
・残存機能の改善・活用
・認知症ケアではとても重要な「感覚」
・認知機能リハ・訓練【1】疾患定義
・認知機能リハ・訓練【2】MMSE/長谷川式
・認知機能リハ・訓練【3】その他(感覚、記憶、自己認知、コミュニケーション能力、計画力・応用力など)ほか
講座【3】[福岡]3月8日(日)13:35~15:00/[大阪]3月15日(日)13:35~15:00/[東京]3月22日(日)13:35~15:00
不安・混乱を起こさせない環境調整と関わり方
認知症利用者とのコミュニケーション技術の実践
[福岡・大阪]講師:川畑 智氏(株式会社Re学 代表取締役/理学療法士/ブレインマネジャー)
[東京]講師:前田 亮一氏(株式会社UDワーク 代表取締役/作業療法士)
認知症の利用者は、環境のわずかな変化や、職員の声かけ・対応の違いによって、不安や混乱が一気に高まりやすくなります。BPSDが出現する背景には、本人が感じる“理解できない状況”や“居心地の悪さ”が潜んでおり、それらは環境調整とコミュニケーションの工夫によって大きく予防・改善できます。本講座では、認知症利用者が安心して過ごせる空間づくりのポイントをコミュニケーションと環境から整理し、なぜそれが不安軽減につながるのかを根拠に基づいて解説します。また、日々の関わり方が、利用者の行動・心理にどのような影響を及ぼすかを具体的に学びます。「なぜ不安が強まるのか」「どうすれば落ち着いてもらえるのか」「職員ごとの対応差をどう整えるか」といった現場の悩みに直結する内容です。
【福岡・大阪会場内容】
・認知症の人の苦手を理解する(非認知症の人との比較)
認知症の人は短期記憶障害が主症状のように思われがちですが、実は初発症状に過ぎません。認知症の人が感じる本当の苦手について一つずつ紐解きながら、認知症の人が感じている世界観を理解しましょう。
・不安と混乱が起こるタイミングをつかむ
認知症の人の不安と混乱には、内的要因と外的要因があります。時間と場所と行動のタイミングをつかむことが出来れば先回りの予測介護に繋がりますし、できなければ後手介護になります。認知症の人が不安を訴える前にできる環境整備と関わり方について学びましょう。
・「当たり前の偏見」が生み出すコミュニケーション障害
コミュニケーションの5つの段階(認知期、受信期、思考期、判断期、送信期)ごとのポイントを理解し、日常生活に潜むコミュニケーションの落とし穴を回避する方法を学びましょう。
【東京会場内容】
・認知症ケアを「単なる対処療法」で終わらせない
・認知症の方の不安を解消し尊厳を守る「5つのステップ」
・【STEP1:尊敬とフレンドリー】
例えば「言葉の通じない異国での生活」をイメージしましょう。技術の前に、その強い不安に寄り添い、安心感を与える「良き隣人」としての姿勢を明確にします。
・【STEP2:プロフェッショナルとしてのマインド】
信頼がなければ、本当の悩みは語られません。「自分自身」と「環境」に対する利用者の不安を深く理解し、プロとして安心を提供できる信頼関係の土台を作ります。
・【STEP3:ハンディキャップへの配慮】
精神論だけでなく、中核症状(記憶・見当識障害など)を補うための具体的な環境調整と情報保障技術を実践します。「できない」と思い、混乱して、自分を責めないような具体的な安心環境を整えます。
・【STEP4:人と人としての交流と挑戦】
「あなたの言うことなら」という深い信頼(ラポール)を築く方法を学びます。対話を通じて認知症になっても大丈夫という安心感と、その人らしい挑戦を支えます。
・【STEP5:ロールモデルとしての輝き】
安心できる生活基盤を作った上で、その方が、同じ苦しみを持つ仲間の役に立ちたいと願う力を支援します。支援される側から、周囲を勇気づける存在へ導く「応援者」としての関わり方を目指します。
講座【4】[福岡]3月8日(日)15:10~16:30/[大阪]3月15日(日)15:10~16:30/[東京]3月22日(日)15:10~16:30
認知症ケア×リハビリテーション
動き・暮らし・関わりがつながる認知症ケア
講師:香月 真氏(特別養護老人ホームなごみの里 リハビリ課 主任/Roren 主宰/作業療法士)
認知症ケアにリハビリテーションの視点を掛け合わせることは、本人の“できる力”を守り、日常生活における「じりつ」を最大化するために不可欠です。しかし、身体機能・認知機能・生活意欲の変化を捉えるだけでは十分ではありません。「どのような生活を歩んできたのか」「どの価値観を大切にしてきたのか」といった生活歴を理解し、そこから生まれるストレングスを見出す視点がなければ、適切な関わりや誘導、そして社会参加へとつなげる支援は成立しません。
本講座では、「動き」「暮らし」「関わり」を連動させるアセスメントの視点から、本人理解を深める方法を具体例とともに解説します。短期記憶障害や身体機能障害がある中での作業選択・活動実施上の注意点、活動量の引き出し方、意欲の喚起、そして不安や混乱の軽減につながるアプローチを、根拠と実践事例にもとづいて整理します。
さらに、介護保険サービスの枠に留まらず、ご利用者が家庭や地域で再び役割を担い「活躍できる場」を取り戻すために、私たちの事業所が“ハブ”として果たすべき機能を考えます。既存プログラムに乗ることだけを目指すのではなく、その人らしいストレングスを再び社会へ接続していく視点。社会参加を後押しし、それを受け入れる家庭や地域を整える関わりのあり方。
人生の最終章の暮らしをより豊かにするために、私たちが今できることとは何か。本講座を通して、価値観に沿った「その人らしい暮らし方」を支え、本人の可能性を再び社会へ開く支援の実践を学んでいただきます。
【内容】
・ストレングスへの気づきやアセスメント
・短期記憶障害や身体機能障害の方へのアプローチ―作業選択・導入・実践・評価―
・動機付けと継続因子
・社会参加に向けた関り
・家庭や地域のアセスメントと調整
・実践事例紹介 など
【みんなで情報交換】[福岡]3月8日(日)16:35~17:15/[大阪]3月15日(日)16:35~17:15/[東京]3月22日(日)16:35~17:15
[参加自由]「困りごと」対応のリアル
・職場のチームワーク ・BPSDへの対応 ・家族との支援の方向性のズレなど
認知症ケアの現場で日々感じる「困りごと」、どう解決していますか?この情報交換会では、職場のチームワークの悩み、BPSDへの対応、家族との支援方針のズレなど、現場で直面するリアルな課題について参加者同士、そして講師とも自由に話し合えます。研修の枠にとらわれず、経験や工夫をシェアしながら、「自分だけじゃなかった」「これうちでも実践出来そう」などホッとできる時間に。研修終了後も繋がりを持てるので、情報交換のネットワークを広げるチャンスです。肩の力を抜いて、気軽に参加して、学びとヒントを持ち帰りましょう。